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【知能はもっと上げられる:脳力アップ、何が本当に効く方法か ダン・ハーリー】  書評

 

海外でベストセラーになって、日本語に翻訳される本は大量の論文を参照しているものが多いな~

影響力の武器しかり。

 

この本も、これまでの大量の研究成果を参照して、巷で話題の瞑想からコーヒー、そして、脳科学の最先端の研究結果を応用したプログラム、イタリア発の女医が考案したモンテッソーリ教育などを紹介している。

 

でも、ただ紹介しているだけじゃなくて、著者であるダン・ハーリ―自ら体験してみて、科学的に信用に値する方法かを検討、効果があるだろうと思われれものを3か月続けている。

そして、それらを通して自分のIQは上がったかどうか、流動的知能や作業記憶は向上したかを冗談を交えながら、記している。

流動的知能・・・知らないことを理解する能力

(←→結晶性知能・・・経験や知識の蓄積のこと)

 

作業記憶・・・流動的知能の一つで、覚えたことを利用する能力

(例; 言われた単語を逆さ読み)

 

 

実践的な内容が多いけど、脳科学のアカデミックな部分もわかりやすく説明されている。

特に、「知能とは何か?」 「知能はどのように測るのが適切か?」の説明は専門用語のオンパレードだけど、非常にわかりやすい。

 

 

最近は疑問視されているIQに関しても、面白い研究結果を紹介していて、

 

・スウェーデンの111万人の男性の調査

18歳の時のIQが下位25%の人は、上位25%の人よりも22年後までに、中毒死する確率は5倍、溺死は3倍、事故死は2倍も高い。

 

 やっぱり、「バカはすぐ死ぬ」はあながち間違ってないかもしれない(笑)

変なキノコは食べないように気を付けよう

 

 

それに、最近出版された本なので、脳科学のどの部分に資金が集中しているのか、なぜダウン症への資金援助が減ってきているのか、研究資金の傾向がよくわかる。

 

 

ダウン症に関しては、資金についてだけでなく、治療法の発見やその流れまで書かれており、科学の動きが大きい視点からよくわかる。

 

ダウン症の人は、21番染色体上の遺伝子が本来2つだけしか持ってないコピーを3つ持っている。

つまり、

その21番染色体にコードされたタンパク質は、通常の1.5倍に

➡その結果の1つとして、受容体(外部や体内の刺激に反応)が過剰に反応する。

➡机に向かって静かに勉強どころじゃない

 

だけど最近、その受容体の過剰反応を抑える薬が開発されて、マウスに対する実験では良い結果が得られている。

 

しかしこの分野への資金援助が減ってきているので、なかなかスピードは上がってないらしい。

 

研究資金っていうのは結構政治的で、必要な分野なのに資金が流れてないことがわかる。

 

「脳トレ体験記」の部分も多いので読みやすかった。

「3か月脳トレやってみた結果」みたいなスレの進化版みたいな(笑)

 

 

脳科学の知識はいらなくて、基礎的なことも書かれているので、誰でも理解しやすく、広く学べます!

他にも、コーヒーや母乳が脳に与える影響など、興味深いことが多く紹介されています